DXの取り組み
アークシステムにおけるDXの推進について
(経営者DX推進メッセージ)
私たち株式会社アークシステムは、「お客様のそばで、お客様のためのITを」の理念のもと、お客様の視点に立ち、より良い価値を提供することを使命としています。
しかし今日、デジタルテクノロジーの進化と浸透は加速しており、ITがビジネスや社会を支える時代から、ビジネスや社会そのものがデジタル化する新しい時代に入っています。今後も、現代の人々の想像を超えたイノベーションが次々と起こり、社会が姿を変えていくことが予想されます。
そのような将来に向けて、当社ではデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進することで、時代や社会の変化に対応し、新たな価値を創造するために進化する必要があります。
現在の中期事業計画では「新たな成長ステージ『ARK3.0』に向けた取り組みの推進」を掲げ、当社がこれまで培ったITナレッジと多くのお客様支援からのノウハウやスキルをデジタルテクノロジーと融合させて新たなビジネスモデルの創出と実現を目指しています。また、DXは技術だけでなく人材の力も必要です。私たちは高度な技術と人間力そしてDXを融合させて、お客様の課題解決と成長を目指しています。
1.デジタル技術がもたらす変革
デジタルテクノロジーを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)は、私たちの生活に大きな変革を生み出しています。IT業界や専門的なビジネス環境に留まらず、日常生活のいたるところに影響を与え、これまでの社会環境が一変することが見込まれています。このような変革の時代、DXを通じて社会の成長や共通の課題に対処する力を向上させていくことがこれからのトレンドになっています。
2.DXとアークシステムのビジョン
世界でも日本でもビジネス戦略とDX戦略を一致させる企業が増え、DXに関わる投資が拡大しています。一方で、当社が主力としてきたような個別受託型ITサービスの需要は早晩頭打ちになると見込まれています。
このような状況を踏まえて当社は、自らの目指すべきデジタルシフトの方向性を明確にし、それを実現するための組織、人材、技術、業務プロセスを強化・再構築する際の指針となるべきものとして、2023年に新たな企業理念(私たちの理念)を策定しました。
「お客様がITを最大限に利活用しビジネスを成功に導くことをお客様のそばで支える企業であり続け、その活動を通じて社会に貢献する」というミッションのもと、当社は、変化の激しい時代を生き抜きお客様の期待に応え続けるために、社員自身が進化を繰り返し、お客様に対する価値を提供し、また、ビジネスを取り巻くITを支え続けるために、安心・安定と攻めの企業運営を実現し、最新のIT技術とシステム運用をお客様に届けることを目指しています。
そのビジョンの実現に向けて当社では、現在のビジネスモデルの「顧客視点で、顧客と一緒に様々な課題をIT全般で解決していく」ITサービスにデジタルテクノロジーを活用、進化、深耕させて新たな価値創造を提供し、顧客にとって代えが効かない絶対的な存在価値を目指しています。
具体的な取り組みとしては、これまで培ってきたITナレッジやデジタルプロダクトにAIやIoTなどの技術を活用し、人に頼っていたアナログ的な作業の削減、効率化、また属人的な作業から脱却し、そこに関わる人が創造的な業務へ注力できる環境を構築し、変化の早い社会ニーズに合わせた顧客ビジネスの成長、新たなビジネスの創出ができるITサービス支援を実現します。
3.目指すビジネスの方向性
従来のビジネスモデル(高度な人材サービスの提供)にデジタルテクノロジーを融合させ、顧客ニーズに基づいたITサービスの価値向上に加え、新たなデジタルビジネスの創出、ビジネスチャンスの発掘など、新しい価値創造を目指しています。
また、当社サービスと関連する様々なITツールやサービスとの連携、デジタルテクノロジーを活用した自社プロダクトの開発など、「プロダクト&サービス事業」に取り組み、従来の枠組みを超えたビジネス展開も進めています。
4.デジタルイノベーション実現に向けた具体的取り組み
当社は、ビジョンや目指すビジネスモデルの実現に向けて、具体的な戦略・戦術を毎年の事業計画に組み込んで遂行しています。
2022年度を初年度とする中期事業方針で目標とした「ARK3.0」では、これまでの主力ビジネススタイルである単発、直顧客への支援(ARK1.0)、そしてサービス領域の拡大やIT技術の進化にともなうビジネス領域の拡大、直顧客への深耕(ARK2.0)を経て、これまで培ったITナレッジと多くの直顧客支援からのノウハウやスキルとDXを融合させて新たなビジネスモデルの創出と実現を目指しています。
2024年の事業計画では「現在のコア事業(従来型のITサービス)の底上げ(売上拡大)」と合わせて、プロダクト&サービスの事業拡大に向けて「デジタルテクノロジー(DX)を活用した既存事業のサービス化」と「新プロダクトの開発」への取り組みを掲げました。その実現に向けて、「(プロダクト&サービス事業の推進部門の)事業開発室の設置」、「既存プロダクト製品への開発投資の拡大」、「アライアンスの強化」、「人材基盤の強化」、「Webマーケティングの強化」を定め、各対応部門では詳細なアクションプランを推進しています。
5.デジタルイノベーションを推進する体制
デジタルイノベーションの実現に向けて2023年に事業開発室を設置しました。
具体的には、デジタルテクノロジーを活用した既存事業のサービス化、新プロダクトの開発、アライアンス強化などを担当し、実現に向けた取り組みと、各部門を横断/連携するテーマ、全社的な共通課題や重要テーマをとりまとめて迅速に対応し、推進していく組織となります。また各部門では、各サービスに関した様々なデジタルテクノロジーの活用、取り組みを進めており、各テーマに沿って推進チームや分科会といった体制を構築し活動をしております。
人材育成面では、事業統括部、キャリア開発チームによる従来の人材育成・支援体制に加えて、各部責任者による「中期事業計画戦略推進」プロジェクト体制をつくり、DX人材育成を行っております。具体的には各サービスに応じた詳細な技術領域や役割を定義した「ジョブディスクリプション(職務記述書)」を策定し、自己分析のアセスメントシートと目標設定のキャリア開発シートを活用して、自身が習得すべき技術や方向性をより明確にし、社員がより自立的にキャリアを開発し、成長につなげる仕組みをつくりました。この取り組みを継続させて、デジタルイノベーションへの実現に向けた人材育成を進めて参ります。
6.デジタルイノベーションを支える社内環境整備
当社は、ビジネスの実現に向けた戦略・戦術を着実に実施していくために、人材育成支援やデジタル技術を活用した社内環境整備を進めています。
<社内環境整備の主な施策>
①デジタル人材育成の支援
- ジョブディスクリプションの策定による、DX人材に必要なスキル項目の明示
- 社外研修や研究会への参加支援、海外視察の支援や社内のテーマ別分科会、研究会活動支援
- クラウド教育サービスの活用による新デジタル技術を学ぶ機会の提供
②業務プロセスの最適化(データの可視化、リアルタイム情報の把握による生産性向上、業務プロセスの最適化)
- 営業活動・受注管理のクラウドサービス活用
- 販売・発注業務のクラウドサービス活用
- CopilotなどAI技術の活用による業務効率化
③「時間と場所にとらわれない働き方」への取り組み(効率的・効果的な労働時間の創出)
- テレワーク環境の増強とセキュリティ強化
- 勤怠管理システムのクラウド化
- 経費精算システムのクラウド化
- 電子契約システムの導入
- 在宅勤務制度の導入
- フレックスタイム制の導入
7.成果指標
成果を測る重要な指標として、プロダクト&サービス事業について2025年の目標値を設定し、進捗を管理しています。
2025年の目標数値:全売上高の5%(デジタルテクノロジーを活用した既存事業のサービス化と既存プロダクトおよび新プロダクトの売上高)
2024年8月1日
株式会社 アークシステム
代表取締役社長 戸北 宗朋