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第4章 :z/Linux構築における6つの勘どころ

1前提知識(LVMとFlash Copy)

第4章となる今回はz/Linuxを設計・構築する際の勘どころについて紹介いたします。

z/Linuxを導入する環境では複数のOSを構築することがあります。場合によっては50~100といった単位でOSの導入をすることがあります。第3章で紹介した手法ですべてのOSを導入するのは時間がかかるうえに、作業ミスの原因ともなります。そのため、z/Linux環境の構築では通常の導入手順を実施する回数を最小限に抑え、クローニングによるOS構築の手法が良くとられます。このクローニングをする際に、Linuxごとに異なる設定ファイルを作成したり、デバイス周りの制御をしたりするため、IA Linuxとの大きな相違点として第1章2節で述べたように「デバイス関係」に触ることが多くなります。

クローニング自体はIA Linuxでも実施可能であり、実績もあると思います。私はIA Linuxのクローニングを実施したことがないので、IA Linuxでも同じようなことに気を使っているのかもしれませんが、本章「勘どころ」では主にz/Linuxのクローニングをする際に私が感じた勘どころについて紹介したいと思います。

前提知識(LVMとFlash Copy)

メインとなるz/Linux 構築における6つの勘どころについてお話をする前に、技術的な2つのキーワード(LVMとFlash Copy)について説明いたします。

LVM

z/Linuxで使用するファイルシステムはLVM上に構成することがほとんどです。これはz/Linuxでよく使われるCKD形式のディスクが1ボリューム0.9GB、2.7GB、8.1GB(サイズはおおよそ)といった固定かつ小容量ディスクサイズで構成されるためです。

ディスク装置の技術としては、他のサイズのCKD形式のボリュームも作れるのですが、メインフレーム(z/OS)において使用されてきた歴史的な側面もあり、また管理が煩雑にならないように、使われるのは多くてもこの3パターン程度です。

この項でお伝えしたいのは「LVMとは?」といったことではありません。普段は気にしないであろうLVMの特性についてです。LVMはその構成要素となるPV、VG、LVの構成を管理するために各々にuuid(universally unique identifier)というものを割り当てます。LVMは同じシステム上に同じuuidが存在することは想定していません。 z/Linuxでは構築手法、バックアップ方式によってはこれが重複してしまうことがあります。今回の勘どころではその大半がこれを避けるための知見を提示しています。

Flash Copy(以降FC)

System zのディスク装置としてよく使われるDS8000シリーズが持っている機能です。RAIDディスク上に仮想的に作成したディスクのコピーをする際、条件に一致すれば、ディスク装置内のメモリーテーブルのコピーと更新フラグの管理をすることで表面上のコピー時間は数秒で終わらせ、実際のデータコピーはバックグラウンドで実施するという機能です。構築作業の中でよく使用します。

余談になりますが、z/OSの場合、ディスク装置とSystem zをつなぐチャネル経由でFCの命令が発行できます。そのため、ユーザーは通常のコピーを実施するだけで、FCを使用可能か否かが自動で判断されます。z/Linuxではチャネル経由での命令発行ができないため、FCが使用可能か否かはユーザーが判断し、コマンド発行はTCP/IP経由でディスク装置の管理端末にログインして実施することになります。

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