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第2章 :z/Linux構築事例

1【事例1】世界初、z/LinuxでSatellite Serverによるパッケージ管理を実現した大規模サーバー統合

この章ではアークシステムが携わったz/Linux構築事例を2点紹介いたします。1つめはSatellite Serverによる大量のパッケージ管理を世界で初めてz/Linuxシステムで実現した大規模サーバー統合の事例です。

プロジェクト概要

金融機関の基幹システムにおいて、650店舗を越える営業店に散在する2100台のサーバーをz/Linuxによって統合するという、アジア圏内では最大級の統合規模となったプロジェクトでした。サーバーのコンソリデーションによって運用コスト、維持管理コストを削減するとともに、System zの高い信頼性を活かした高可用システムを実現するということが、本プロジェクトの目的でした。お客様は元より、メーカーのIBM社や運用ベンダーの方も含めるとピーク時6000人のエンジニアが関わった大規模プロジェクトとなりました。

アークシステムは、z/Linuxインフラの設計・構築に留まらず、システムアベイラビリティの確保、および大規模サーバー群のリソース管理(Linuxパッケージ管理)を実現する運用上の仕組み作りに携わりました。どちらも、大規模なサーバー統合においては必ず必要になるノウハウと考えております。

アークシステムの担当業務

当プロジェクトにおいてアークシステムは主に以下の範囲を担当しました。

  •  ハードウェア構成設計、定義
  •  z/Linux環境構築
  •  インフラ系基本テスト、結合テスト
  •  Satellite Serverによるパッケージ管理

特徴

1. LVMミラーによる可用性の確保

アプリケーション要件として挙げられた「ディスク筐体障害時やロングビジー状態時等の際、アプリケーションのタイムアウト値以内にI/Oを再開し業務を継続する」というサービスレベルを満たすために、IBMが開発したLVMミラーという技術を採用して可用性の高いシステムを構築しました。基本的な操作は通常のLVMと同じなのですが、ログ領域の冗長化や片系障害時におけるI/Oの継続等、様々な機能を追加したものです。そのテクノロジーに関する技術検証と運用方法の確立に携わりました。

LVMミラーによる可用性の確保
LVM ミラーによる可用性の確保

2. 世界初、z/LinuxシステムでのSatellite Serverによる大規模パッケージ管理

今回のサーバー統合によるz/Linuxのサーバー数は300OSという規模になりました。この膨大な数のLinuxのパッケージ管理をいかに行うかという点が運用上の大きな課題であり、構築後にバグフィックス等のパッケージ適用を実施する便宜においてもLinuxのパッケージを同レベルに維持する必要があります。本案件ではSatellite Serverを使用することでz/Linuxのパッケージ管理を行いました。

Satellite Serverとは、IA Linuxで大規模サーバー群のパッケージ管理を行う際に使用されている運用技術です。管理対象のLinuxに適用されているパッケージ情報と、Red Hatが管理するRed Hat Network Satellite Serverが持つ最新パッケージ情報を連携させることにより、自社環境におけるLinuxのパッケージの整合性を維持管理するという仕組みになります。z/Linuxへ適用するのは全世界でも初の試みでしたが、前述のLVMミラー同様に、アークシステムがその技術検証と運用方法の確立に携わりました。

Red Hat Satellite Serverによるパッケージ管理
Red Hat Satellite Serverによるパッケージ管理

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