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第2章 :9つの「管理項目」の概要

14システム運用 「問題管理」のポイント

先手必勝 ! この一言に尽きる !

1. 早期解決のため、強力に推進する

問題管理の第一の目的は、トラブルの迅速な解決です。そのための重要なポイントは、問題管理担当者が、トラブル解決に向け強力な推進力を発揮することにあります。多くの場合、運用管理部門だけではなく、他部署、他社 (メーカー、ベンダー) と連携してトラブル解決にあたりますが、原因調査や対応策検討を依頼する場合、要求が曖昧であったり、進捗チェックがおろそかになったりすると、大幅な解決遅延を招く恐れがあります。そのため問題管理担当者には、厳密な進捗チェックと問題がある場合の強力な推進力が求められます。

2. トラブル削減目標を作る

トラブルの迅速な解決と同様に重要なことは、トラブルの再発防止です。再発防止のためにはトラブル情報の蓄積と再利用が役立ちます (3. 問題情報を蓄積する4. 蓄積した情報を利用する 参照)。が、そのような環境だけ整えても直接トラブル件数の削減にはつながりにくいものです。明確な数値的な削減目標を設定することによって、トラブル削減計画も具体化してゆきます。また、目標達成時のインセンティブを用意することは、問題管理担当者のモラルアップのために有効です。

3. 問題情報を蓄積する

トラブル発生時にはまず、現象から対応個所を特定し、異常内容と異常個所に応じた対処を施しますが、これを「一次対応」といいます。さらに、原因を特定し、再発防止策を講じることを「恒久対応」といい、恒久対応を施してこそ根本解決となります。問題管理においては、発生から根本解決までの一連の情報を、「問題管理台帳」といわれるデータベースに記録し、蓄積された情報を一元管理することが重要です。この情報を有効利用することにより、トラブルの早期解決やトラブル件数の減少につなげ、運用品質を向上させることができるからです。

4. 蓄積した情報を利用する

1. 同様の問題への対応を迅速化するため

トラブル発生時に問題判別を行う場合、過去に同じような現象が発生したことがあるかどうかを調べることが有効です。また、最近の変更情報の確認も重要な情報源です。「問題管理台帳」、「変更管理台帳」を参照し、同様の現象があれば、大幅な時間短縮が図れます。

2. 潜在的なトラブル要因を見つけるため

「問題管理台帳」に蓄積された情報を定期的に分析すれば、トラブル発生を待たずに先手を打ってトラブル防止対策を行うことも可能です。例えば毎月、トラブル統計情報の分析を行っていれば、「あるハードウェアのトラブルが増加傾向にある」とか、「オペレーションミスが増えている」といった傾向を把握でき、「ハードウェアを交換する、点検回数を増やす」、「運用手順を改善する」など、しかるべき対応を取ることにより、トラブル件数を減少させることができるわけです。このようにトラブル情報の統計分析を行うことは、引いては、システム運用の安定化、高品質化につながっていくはずです。

5. ヘルプデスク系の問い合わせ/クレーム情報と連携する

クライアントPCが高度になり、多くのOAツールが導入されるようになって以降、いわゆるヘルプデスクをIT部門に設置し、各種問い合わせを一括で引き受けるケースが増えています。ヘルプデスクを自社に自前で設置することの是非は別として、問い合わせの多い内容については、ユーザー教育の実施や、掲示板へのFAQ (よくある質問への回答集) 開設という方法も検討すべきでしょう。前置きが長くなりましたが、ヘルプデスクにくる問い合わせ、クレームの一部が、問題管理の対象となるため、ヘルプデスクと連携するしくみが必要です。例えば、ヘルプデスクが管理する情報の中から問題管理へ受け渡す場合の基準や手順を、あらかじめ決定しておきます。

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