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第2章 :9つの「管理項目」の概要

12システム運用 「変更管理」の概要は?

1. 体制

変更管理を実施する上での責任者・担当者など体制を整備することによって、変更管理業務を円滑に進めることができるようになります。下表にその例を示します。

名称 主な役割 該当者の例
変更管理責任者 変更管理の全責任を負う システム運用部長
変更管理担当者 変更管理を行う システム運用課長
変更作業者 変更作業の計画・実施、実施申請を行う 運用担当者
変更検定者 一連の変更計画の確認を行う 検定対象となる技術のスペシャリスト

2. 管理項目と変更区分

1. 管理項目

変更作業を安全、円滑に行うために管理すべき項目は以下のとおりです。

項目 内容
変更対象 変更対象のOS名、ソフトウェア名、ハードウェア名などの情報
変更種別、区分 追加/削除などの変更種別、 変更の重み付け、影響範囲などをあらわす区分
変更者 変更申請者の部署、氏名など
変更内容 変更計画、概要
スケジュール 作業予定日時など
変更結果 作業結果

2. 変更区分

管理項目のうち、本番システムの業務・運用に対する影響度を考慮し、変更区分を的確に定義することが重要です。影響度の高い区分の変更は当然、変更管理の流れの中でよりシビアなチェックを必要とします。変更区分決定の観点は以下の通りです。

観点 内容
ユーザーへの影響度 影響が全ユーザーに及ぶか、一部ユーザーか
サービス停止の必要性 サービス停止が必要か
変更実績の有無 同様の変更を行ったことがあるか
テスト環境の有無 事前に変更確認できる環境があるか
緊急度 トラブル対応などで変更に緊急を要するか

3. 変更作業の項目 (ステップ)

変更作業には下表に記すような項目 (ステップ) があり、各ステップでは、計画書、チェックシートなどを用いてチェックを行います。影響度の高い変更は、すべてのステップを実施する必要がありますが、影響度の低い変更は、2.以降で省略可能な項目もあります。例えば、手順の確立した日常変更作業を行う場合2.~6.は省略可能です。事前に、変更区分 (影響度) ごとに、実施すべき項目を決定しておきましょう。

項目 (ステップ) 内容
1. 変更申請 変更計画を変更管理担当者に申請する
2. 変更検定 変更計画の是非を問う
3. テスト検定 テスト計画の是非を問う
4. 移行検定 移行計画の是非を問う
5. 移行結果報告 移行が正常に完了したかを確認する
6. 移行完了報告 移行の全行程が完了したことを確認する

4. 構成管理資料への変更情報の反映

ある変更を実施したとき、それが「構成管理」で管理している資源に関する変更であれば、構成管理の資料に変更情報を反映 (フィードバック) する必要があります。これを怠ると、構成管理情報と現状構成とのズレが生じ、システム運用全体の信頼性、正確性が損なわれます。

5. 変更履歴の蓄積と再利用

1. 変更履歴の蓄積

変更作業時の安全性と効率の向上のために、変更作業履歴を蓄積することが重要です。変更履歴を蓄積するためのデータベースを用意し、変更作業完了時にその変更作業内容を入力することを義務付ける必要があります。

2. 変更実績の再利用

変更計画時に、変更履歴データベースを参照し、同様変更作業の作業内容、影響範囲、チェック方法、注意点などを確認することにより、常時行われていない変更作業の安全性、効率性を高めることができます。

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