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第4章 :システム移転に際しての運用面への配慮

3システム移転先での運用面への考慮点

テクノロジー面や推進面のほかに、システム移転の成功を左右する要素として、運用面への配慮があげられる。システム移転によって、運用メンバーが変わったり、設備面の違いによりオペレーションが変更になったりと、運用周りの変更も多数ある。また移転期間中は、通常運用と移転・テストにともなう暫定運用が混在することになる。

ここでは、「運用保守部門 (システム運用担当) 」の視点から、考慮が必要と思われる点について述べる。ぜひ、移転プロジェクト担当の方に参考にしていただきたい。

システム移転先

運用保守部門 (システム運用担当) の視点からの考慮点

  • 移転先にて、待ち受けシステム用の機器を一時的に搬入・使用し、移転完了後に再度元の機器 (移転元から移転後日に搬送) へ切り替え作業を行うケースの場合、システムのフロアレイアウトに配慮が必要である。一時的に使用する機器は移転後に搬出することを考えるとマシンルームの出入り口付近に仮設置するほうが便利だ。このように、最終的なレイアウトを念頭に、搬入位置、導線を十分意識し、レイアウト設計を行うと良いだろう。
     
  • 一時的に搬入する機器のケーブル類は色を変えるなどして区別すると良い。また、最終的に機器を撤去する際に床下での作業を避けるため、あえて床下に配線しないでおくという方法もある。
     
  • 移転による設備の変更に注意する。例えば、帳票出力場所が変更された場合、監視作業と帳票作業が同時にできなくなるなどの問題が発生する。移転元と、移転先で同じ人数での運用が可能なのか、また役割分担や手順の変更など、運用に与える影響を事前に検証しておく。
     
  • 設備の変更により、入退館・セキュリティルールの変更は免れない。対外メディアや帳票発送の業者の出入り、郵送・宅配について、運用効率・サービスレベルを低下させないよう設備担当者と検討・調整しておく。
     
  • 移転元と移転先に拠点が分かれてしまう場合、移転先の運用メンバー、オペレーターが移転元運用未経験だと、移転後のサービスレベルが低下する恐れがある。移転先のメンバーにも、移転元の実運用を経験させておくなどの工夫が必要である。場合によっては、移転後一定期間、移転元メンバーによるフォローアップ体制を敷くといった方法も検討すると良いだろう。
     
  • 移転後、安定稼動していたとしても、最低1ヶ月はフォロー期間とし、日々の運用業務における不具合、業務遅延などをすべて洗い出し、プロジェクト従事者をまじえての対策検討会を実施する。とくにトラブルでなくともオペレーターが困っていることや、やりづらいことをひろいあげる土壌をつくっておくことが必要である。
     
  • 通常の問題管理、インシデント管理においても、移転が起因していないかという視点をもって早期解決に導く姿勢が大切である。

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