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第3章 :移転推進の勘どころ

4システム移転推進の勘どころ [4] リハーサル

移転作業は、作業項目によっていくつかのフェーズに分けて推進していく。それぞれのフェーズの役割や目的によって、何を重視するかも変化していくことになる。ここでは「計画」、「環境構築」、「テスト」、「リハーサル」、「移転」の5つのフェーズを想定した。またこれらフェーズとは独立した存在 (機能) として「移転推進」を配置した。各フェーズ / 機能についてアークシステムが考える勘どころを紹介するのでぜひ参考にしていただきたい。

リハーサル

移転手順書やタイムスケジュール、体制図など、移転本番に必要なドキュメントを準備したうえで、本番さながらにリハーサルを実施する。最近はドレスリハーサルと称されることも多い総合リハーサルは絶対必須である。人員配置の適正化や、手順の漏れをなくすなど移転手順の精度アップを図ることができ、引いては移転本番の成功率を高めることができる。

主な作業 ドキュメント
  • 総合リハーサル
  • 移転手順見直し
  • タイムスケジュール見直し
  • リハーサル計画書
  • タイムスケジュール
  • 移転チェック表
  • 移転体制図 / 連絡表
  • 課題管理表
  • 移転手順書

勘どころ

  • 事前にリハーサルの対象を明確にする必要がある。リハーサルは、これまでの移転準備における環境作成やしくみ作り、テスト結果を総合的に判断するプロセスである。しかも、本番移転さながらの限られた時間のなかで、手順と動きを確認していくプロセスとなるため、プロジェクトメンバーに対して、移行の緊張感、臨場感を事前に喚起できる絶好の機会と捉えるべきである。
     
  • 総合リハーサルでは移転当日と同時間帯、同体制をとる。機器搬送がある場合、実際の機器移動は不可能であるが、空のままで走行させるなど、極力、本番移転と同様の動きと手順で実施するべきである。
     
  • 時間計測、手順検証はもちろんのこと、予定外事象は、些細なこともすべて課題管理表に記載する。課題は、リハーサル後に改善を検討する。課題表にあがった項目は100%すべて対処することが必須である。
     
  • リハーサルの実施にあたっては、人員配置と役割を熟考する。業務 (拠点) 窓口担当者など、業務の精通者でないと対応できない役回りは、バイネームで人を固定したい。また、ハードウェア障害時の応急運送や、特定個人への負荷集中によるボトルネック解消などのために、余裕を持った要員の配置は必須である。
     
  • 移転手順やツールの完成度を高めるには、リハーサル1回の実施のみでは充分とはいえない。1回目は成功しても、2回目以降は失敗する処理もある (データセットを生成する処理など) 。必ず複数回実施しないと移転当日、トラブルを引き起こす大きな要因となる。また、複数回実施することで実施者の習熟も期待できる。移転当日は最低3回目であるように計画する。
     
  • リハーサル後、現行環境に切り戻す手順を、移転当日のフォールバック手順ととらえ、可能な範囲で戻し手順のリハーサルを実施する。

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