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第3章 :移転推進の勘どころ

3システム移転推進の勘どころ [3] テスト

移転作業は、作業項目によっていくつかのフェーズに分けて推進していく。それぞれのフェーズの役割や目的によって、何を重視するかも変化していくことになる。ここでは「計画」、「環境構築」、「テスト」、「リハーサル」、「移転」の5つのフェーズを想定した。またこれらフェーズとは独立した存在 (機能) として「移転推進」を配置した。各フェーズ / 機能についてアークシステムが考える勘どころを紹介するのでぜひ参考にしていただきたい。

テスト

移転を機にシステム環境や業務アプリケーションに変更が入る場合は、テスト環境およびテスト計画書などの必要ドキュメントを準備したうえで、各種のテストを実施する。

主な作業 ドキュメント
  • システムテスト
  • 業務アプリケーションテスト
  • ネットワーク関連テスト
  • 移転手順テスト (データ移行、ネットワーク切替)
  • サイクルテスト
  • パフォーマンステスト
  • 運用慣熟テスト
  • テスト計画書
  • テスト手順書
  • テスト実績報告書

勘どころ

  • テスト計画書は "質が命" である。特にテストの「目的」、「前提条件 (必要な環境) 」、「完了基準」を明示することが肝要だ。
     
  • テスト推進役は、テストフェーズの全体を見通した鳥瞰的な視点を持つ必要がある。全テストを一貫して把握すること、各テストの重複項目や不足項目がないかを確認すること、スケジュールの妥当性を検証すること、などのポイントでテスト計画を検証すべきである。
     
  • 各テストのスケジューリングには特に力点を置いて、調整および計画立案をすべきである。期間が短いと複数チームのテストがバッティングしてしまうため、テスト遅延の要因となる。また、どうしてもテスト期間が多く取れない場合には、それぞれのテストの優先度を鑑みて、重要性の低いテストを大胆に割愛することも必要だ。ただしその際には、考えうるリスクを「リスク & ペンディング表」といった一覧にまとめて明文化し、リスク発現時の対策をプロジェクトチームで共有しておく必要がある。
     
  • テスト実施不可の項目 ( "一発勝負" の項目など) は、コンティンジェンシープランとあわせてその対策を計画書に明記し、移転当日の確認作業 (テスト) の必要性を申し送る。
     
  • テストデータを本番環境より持ち出す場合は、顧客のセキュリティポリシーに則った対応策をとらなくてはならない。例えば、データのマスキングなどの作業が必要になるケースは多々あるため、対応方針について顧客と合意しておく必要がある。
     
  • テストにあたっては必要資源を明確にしておく (具体的にはテープなど) 。また特定断面でのテストを行う際には、事前に、インプット元やアウトプット先にあたるデータ (ディスク装置、テープ装置) を退避する必要がある。
     
  • テスト計画書では、各々のテストにおいて使用するシステム環境 (本番機 / テスト機 / バックアップ機) を明確にすることにより、環境調達の漏れを未然に防ぐべきである。
     
  • テスト結果の検証には、テスト実施担当者のみならず、結果確認者によるダブルチェックを実施するべきである。テスト計画を立案する立場では気付かないテストケースの漏れや不足、思い込みによるミスなどを発見することができる。

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