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第1章 :はじめに

1ご存知ですか? DB2のアクセスパスはコントロール可能です

一般にシステムの性能やパフォーマンスは、ネットワーク内およびシステム内で複雑かつ膨大な数の因子によって決定されます。なかでもデータベースへのアクセスに要する時間をいかに効率化できるかは、アプリケーションの作りもさることながら、システム管理者、DB設計者にとっても最大の関心事です。

運用上やむを得ないREBINDの実行によってパフォーマンスが悪化した、といった経験をお持ちではありませんか? 長年の運用で安定化させてきた環境をどのように維持するかはシステム管理者にとって大きな課題であると思います。このDB2サブシステムにおける性能の決定因子となるアクセスパスはコントロールすることができます。オプティマイザーによってブラックボックスとなっていたDB2アクセスパスの決定を、ある程度コントロールできるのです。パフォーマンス安定化のために、“人間”が介入できる余地(機能)が提供されるようになったためです。

一方、こういった新しい機能を活用してパフォーマンスを安定化するためには、統計情報の保存と活用といった運用面での知恵と工夫が不可欠です。

筆者は多くのお客様への支援を通じて、IBMメインフレームのシステム環境および運用環境の設計、構築に長年携わってきました。本稿では、DB2アクセスパス管理機能の利用技術について解説いたします。この機能や技術を駆使することで、システム管理者としての最大の関心事である「性能、パフォーマンスの安定化」を実現することが可能になります。

本稿の概要

SQLステートメントを実行する際のデータへのアクセス経路(アクセスパス)は、DB2のオプティマイザーが、稼動環境の状態(DB2カタログ表の統計情報、プロセッサの能力、使用可能なバッファー・プールの大きさなど)に基づいて決定します。

したがって、PTFの適用やバージョンアップによって、オプティマイザーの最適化ロジックが変更される場合は、統計情報などそのほかの要因が変更されていない場合でも、REBIND後にアクセスパスが変更されることがあります。この場合でも、パフォーマンスが改善される方向に変化するのが通常ですが、アクセスパスがパフォーマンス劣化の方向に変化するケースもゼロではありません。

DB2では、適切な統計情報のもと、オプティマイザーに最適なアクセスパスを決定させるのが原則であり、以前のDB2リリースでは、ユーザーがアクセスパスの決定に介入できる余地は限られていましたが、現行のリリース(V9以降)では、アクセスパスをユーザーが管理できる機能(アクセスパスの変化による急激なパフォーマンスの変化を回避するための機能)がかなり強化されています。本稿ではこれらの機能の一部を紹介いたします。

本稿ではやや詳細な技術情報についても掲載しております。本稿にて解説する機能を実際に使用する場合は、IBM社が提供するマニュアルを確認のうえ、お客様の責任において実施してください。

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